帰り道の途中・・・

私は一人下を向きながらとぼとぼと歩いていた。
歩きながら常に思っていることがある。

私は・・・
なんでこんなに気弱なんだろう・・・
もう少しだけ・・・
あと少しだけ・・・
言い返せる勇気があったらよかったのに・・・
そしたら何かもう少しだけ・・・
変わってたのかな?
って。

変わってなくても・・・
少なくとも・・・
きっと・・・
涼ともっとしゃべることもできたし・・・
真美のような怖い友達からも解放されただろう。

きっと今は・・・
真美にとって私は・・・
友達ではなくて・・・
きっと・・・
ただの奴隷にしか過ぎないと思う。

そんなことを考えながら一人で歩いていた。

「だめだ・・。これ以上考えるとネガティブになりそう・・・。」

ついでに・・・これ以上考えると・・・
自分のことを全否定して・・・
自分のことを嫌ってしまいそうだ・・・

・・・・・
しばらく一人で歩いているとまた涙があふれてきた・・・

「やばい・・・また・・・泣きそう」

私はその場でしゃがんで・・・
顔を伏せて泣いていた・・・
そして泣いてることがばれないように・・・
また声を殺して泣いていた・・・

数分たったろ・・
誰かの声がした
「おい・・・おーい。」
びっくりして顔を上げるとそこには拓がいた。