不良BOY




「は、はぃぃぃ」



彼氏は声を震わせ神谷の位置と場所を交換した。



彼女は何も言わなかったけど神谷を睨んでいるのが分かった。



てか1人抜かしたくらいじゃあんまり変わらなくない?



そう思った私がバカだった。



「どけー!!!」



「邪魔じゃコラア!!!」



「どけどけどけ!!!」



それからも次々と人を抜かしていった神谷。



私はただ神谷の後ろに着いていくのに精一杯。



「よし!これで次乗れるだろ♪」



やっと神谷の足が止まった。



気が付けば私たちは前から3番目の位置に立っていた。



どんだけ人抜かしてんのよ。



後ろからの視線が痛い。



皆こっちを見て睨んでいる。



「いよいよだなあ♪」



そして順番が来た。



只今ジェットコースター急降下寸前。



そして



ゴォォー



急降下。



周りの人はキャーキャーうるさい。



「ジェットコースター久々に乗ったんだけど。」



私は余裕の表情。



「そうなんか?てか春山。お前本当に女か?普通女はキャーキャー言うだろ?」



神谷は私の顔を見て不思議そうに言った。