私は迷うことなく、素早くあいつの方に手を伸ばしていた。 あいつは私の手を握り、素早く屋上を出た。 「おい!優奈!裏切る気かよ??!」 私とあいつの後ろを追ってくる奴の声。 「優奈!走るぞ!!」 私の手を更に強く握り、 走りだす神谷。 そう。 私は横山くんじゃなく神谷の方に手を伸ばしたんだ。