「優奈あー!!」
理科の授業が終わり、理科室から出たとき横山くんが飛ぶようにやってきた。
「どしたの??」
「早速俺の言ったこと忘れちゃったの??」
「へ??」
「神谷と話してたじゃんさっき!!」
「あ…ごめん…」
つい忘れてた。
私本当ダメだね。
私が頭を下げてもまだ横山くんの怒りモードは止まらない。
「更にさー更にさー!!優奈顔赤くなってたの見たんだからね!!」
子供みたいに怒る横山くん。
「へ??私顔赤くなってた??いつ??」
そんなの全然分かんなかった。
「神谷がどっか行ったとき優奈顔赤くして神谷の背中ずっと追ってたの見たんだから!!」
え。
神谷がどっか行ったときって神谷がほうきとちりとり取りに行ったときだよね?
その時私顔赤かった??
神谷の背中追ってた??
確かに少しかっこいいとは思ったかもしれないけど、
それで顔赤くなってたなんて気付かなかった。
いやきっと横山くんの見間違いじゃないかな??
神谷なんか大嫌いだもん!
「気のせいじゃない??私が神谷なんかに顔赤くする分けないじゃーん(笑)」
ごまかすように笑うと、横山くんの表情が変わった。
本気で怒ってるような顔だ。
「ごまかすんじゃねえよ!俺見たんだからな!!今度神谷と話したら許さねえから!分かった?!」
強い口調で怒鳴られた。
こんな横山くん初めて。
なんか怖い。

