―帰りの会―
「えーと放課後、横山くんは提出物で出せていない物があるので教室に残ってください。」
「えーーー」
帰りの会。
先生の声とだるそうに言う横山くんの声。
「ではさよならー。」
先生の声で教室はざわざわし始めた。
「優奈あーごめん…。廊下で待っといて!すぐ済ませるから。」
横山くんは手を合わせて謝る。
「いいよ。廊下で待っとくね。」
私は廊下に出た。
廊下は下校する人達がくつばこに向かってぞろぞろ歩いていて、はっきり言って邪魔くさかった。
今日は安心した。
優花にいじめられると思ってたから。
上履きは取られちゃったけど予想してたより軽いいじめだったし。
これなら辛いけど1人でも耐えられるかな。
グイッ
「?!!」
そんなことを考えているとき、誰かに腕を引っ張られた。
そのまま、私は体育館倉庫に連れていかれた。
体育館倉庫は授業の時以外、特に使うこともない。
バタン
体育館倉庫に無理矢理入れられると、体育館倉庫のドアが閉まる。
そして、掴まれていた腕が離れた。

