好きだから。



ちょっと待ってよ・・・!?

ズンズン席に向かって歩いてくる八嶋夢咲の顔を見ていると一瞬にして思い出した。

「今朝の電車のっっ!!!」


そう。
あの電車で痴漢を退治してくれた若き日本男児。


「んっ?あぁ!!あの時の。あんなおっさん自分でなんとかしなきゃ!!」


合っていてほしくなかった・・・。
あの男の子はもっと爽やかで白馬に乗っててとにかくこんな奴なんかじゃないっっっ!!!
なんて世の中狭いんだ・・・。


「まあ、座れよ♪」
「悪りぃな!しかし、昨日はゴチでした!!もう・・・樹太いなかったら俺・・・」
「いいよ。夢ちゃん。」


目の前でミニコントみたいなのを2人がしている間私はずっとがっかりしていた。