始業式が終わり、放課後…

有菜はツバサ、優香と一緒に部活見学する約束をしたので、音楽室に向かった…

「♪〜♪〜」

楽器の音が学校全体に鳴り響く…

(これが吹奏楽部…)

メロディー、リズム、ハーモニー…

全ての音が重なった聞いた事のないような綺麗な音楽が

有菜達の心に痛いほど入り込んでくる…

「すごいよなぁ…音楽って…たった一つの音だけでも人を感動させる事ができるねんもん…」

その場にいた誰かがそう呟いた…

「たった一つの音で…人を感動させる…動かせる…」

「音楽の力って凄いんだ…」

有菜は驚いた…

「私も音楽で人を動かしたい」

そう思った…

有菜は吹奏楽部に入ることを固く決意した…


…音楽の力はどんなものにもかなわない…

そう思った…

…あの日までは…