『ひぃちゃんのお顔も見たし行こうか?』


 うん。 


 意識に、声がするだけで、声の正体が何かは分からなかった。 


 ぐぅわぁ〜〜〜〜ん 


 稲妻のような、でも怖くなくて、温かな光に包まれた。 


 
 次、気付いた時には、イメージ的に雲の上みたいなところに着いていた。 


 『お疲れ様。ここは、寒くもないし、暑くもないしひもじくもないわよ。』


 ふぅ〜ん。 


 『イメージの世界とでも言うのかしらね。 これから先は、自由よ。 イメージ通りの好きな世界へいけるわよ。
 なぜなら、あなたは、雑種の雌犬として14年生きてきて、一度も悪事を働かなかったから、天国に行けるわよ。』 


 「天国って何?」


 『天国っていうのは、あなたの理想が全部、叶えられる世界よ。
 あなたの望みは何?』


 望み! 


 「あなたの望みは、何でも叶えてあげるわよ。」


 え! 


 「49日、ゆっくり考えて頂戴49日の間も、あなたの食べたいもの、やりたいこと何でも叶えてあげるわよ。」


 え!! 


 「ビーフいっぱい。」


 わ!願った瞬間に、出てきた! 

 凄い! 


 『ゆっくり考えて、あなたの善意レベル内なら何でも叶えてあげる。 道を、決めるのはあなた次第よ。 ちなみに、49日を過ぎると、14年間の記憶は全部、消えるから。 49日を過ぎると、頭空っぽになっちゃうから、49日以内に決めないと、好きな天国に行けないかもよ。」


 え!?