きっと、私が先輩を見つ
める事に必死になって

その男性に、いつも身を
預けていたから

その人は、勘違いして
しまったのかもしれない
  
私が自分の事を
好きなんだろうと
錯覚してしまっていた
ようだった

「あの、お願いです
 離してください」

幾ら、そう伝えても
彼は、私の事を
離してはくれない。
  
やっと片手を離してくれ
たかと思うと、その手は
私のスカートを捲りあげ
ようとしていた。
  
私は、両手で必死に
スカートを押さえていた

男性の力から逃れる事が
こんなにも困難なのだと
いう事を知った私は

怖くて身震いがした。