黙りこむ庵の横顔を見て
敏感な彼女は察知する。
「貴方には、彼女よりも
もっと大切な人がいるのね
その人のことを、貴方は
心から愛している
馬鹿ね、貴方も彼女も
愛なんてものは、いつかは
消えてなくなるのに
初めて貴方を見た時、私と
同じ匂いがした
愛なんて必要のない人だと
思ったのに」
「確かに、俺は昔、人を愛する
事から目を逸らしていた
俺を好きだと言って縋る女を
馬鹿げている、煩わしいと
さえ思ったよ
おまえと同じように愛なんて
いらないと本気で思っていた
でも、それは、ただこの俺が
臆病者だっただけ
失うのが怖くて、本気に
なれなかった
ただ、それだけの事だ」
「貴方に愛なんてものを
信じさせた、その人の事が
腹立たしいわ」
巴の言葉を受けて
庵の口元が一瞬緩んだ。
敏感な彼女は察知する。
「貴方には、彼女よりも
もっと大切な人がいるのね
その人のことを、貴方は
心から愛している
馬鹿ね、貴方も彼女も
愛なんてものは、いつかは
消えてなくなるのに
初めて貴方を見た時、私と
同じ匂いがした
愛なんて必要のない人だと
思ったのに」
「確かに、俺は昔、人を愛する
事から目を逸らしていた
俺を好きだと言って縋る女を
馬鹿げている、煩わしいと
さえ思ったよ
おまえと同じように愛なんて
いらないと本気で思っていた
でも、それは、ただこの俺が
臆病者だっただけ
失うのが怖くて、本気に
なれなかった
ただ、それだけの事だ」
「貴方に愛なんてものを
信じさせた、その人の事が
腹立たしいわ」
巴の言葉を受けて
庵の口元が一瞬緩んだ。


