イオリは決して

愛を口にしない男。

そんな事、百も承知している。

それでも

この胸の高鳴りをとめること

・・・できない。

貴方に抱かれるなら、愛なんて
どうでもよく思える程
  
私は、貴方に溺れている。

イオリの瞳が、私を見つめる。

シャツを脱ぎ捨てたイオリは
後ろを向き、背中を私に見せて
低い声で囁いた。

「俺が怖い?
 
 怖いなら、やめる」

「怖くないよ
 
 イオリが、ここにいる」