飴色蝶 *Ⅰ*

その後の彼は、いろんな仕事に
就いたらしいが
この不況の煽りを受け
仕事はあったり、無かったり
 
給料も減給されて、そんな端金
じゃ到底、入院費用を払って
暮らして行けない

「最終的にイオリは、ホストに
 なった、ホストはアイツに
 とって天職だったが女の金を
 当てにするぐらいなら極道の
 方がまだ、マシだとでも
 思ったんだろうなぁ

 あの頃のアイツはもう、相当
 疲れ果てていたよ
 
 そして俺はアイツを
 金で買った

 イオリが高月組の後を継ぐ事
 に誰も反対はしない
  
 イオリは
 俺が、ずっと憧れ続けた
 兄貴、そのものだ」