あの音をもう1度

「あぁ~。最近、日落ちるのすっげー早いよな」


涼太は窓から空を見上げた。




「そうだね」



季節は秋になり、気温も下がってきて太陽が沈むのも早くなって今はもう暗い。





「奏の家って確かここから数十分だったよな?」



「う、うん」



そういえば前に涼太に送ってもらったんだっけ?


全然、記憶ないけど。





「もう暗いし、送ってくよ」



「えっ・・・えぇ!?」


私は少し大きな声を出してしまった。




自慢じゃないけど、正直男子には慣れてない。


クラスで少し話す程度だし、涼太といるときもピアノのことばっかりだったから…





「あ?どうした?」

涼太は面白そうに笑う。