あの音をもう1度

ずっとピアノに触れたいっと思う気持ちが爆発したようにとめどなく溢れる。




心から“もっと、もっと!”って叫んでいる。










「--♪-♪--……」



弾き終わると私は軽く息を吐いた。








懐かしい…。

この弾き終わった後の達成感。




……どうしよう。中毒になったみたいに気持ちが止まらない。



心が“もっと弾きたいっ!”て
訴えている。













「パチパチパチ」



ふと隣をみると鈴宮は満足そうに拍手していた。



「言ったろ?奏は“天才”だって」






“天才”



昔、散々言われた言葉。



その言葉が大っきらいで…

なくなればいいって思ってたのに…