あの音をもう1度

耳元から聞こえる甘い声。


恥ずかしいのか悔しいのか、体温が少し上がってしまった。












ずるいよ・・・・鈴宮は……




でも---











私は少し深呼吸をして鍵盤に指をのせた。




こうやって、ピアノにむかうのも久しぶり…




私は弾き始めた。




「-♪~~♪ー」



え? どうしてだろう?




何年も楽譜にもピアノにも触れていないのに・・・指が動く。



どんどんあがっていくテンポ。



でも、それだけじゃない。



音程も強弱も…いろいろ広がっていく…












・・・‥楽しい--!







自然と笑顔になった。











--忘れてた…この気持ち…