「へぇ~、俺に感謝ね」
…え?
この声って…
「すっ、鈴宮ッ!?」
後ろに振り向くと、そこには面白そうに笑っている鈴宮が。
「なななな、なんで!?授業は・・・?」
まだ始まりのチャイムから十数分しか経っていないのに。
「それはお前も一緒。なに授業サボってんだよ」
「う゛っι」
言い返せないι
「…それにしても、奏が授業サボってまで音楽室に来るなんてな」
鈴宮はフッと笑った。
むぅ~~!
恥ずかしいようなムカつくような気持ちになって私は顔を背けた。
「…で、どう?7年ぶりのピアノは?」
鈴宮は私の隣にやってきた。