今更、戻るなんて簡単には出来なかった。








だから・・・ピアノを弾きたい気持ちを“過去”で押し込めていた。















本当は、心のどこかで気付いてほしかったかもしれない。


見つけてほしかったのかもしれない。



私の心の本音を。




それを初めて見つけたのが…、鈴宮。




私が過去を話したのは…

鈴宮なら気付いてくれるかもしれないって思ったからかな?



まぁ、今となってはわからない。






ただ・・・



「鈴宮・・・・」



「うん?---わっ!」



私は前にいる鈴宮に抱きついた。


鈴宮は受け止めきれなくて後ろに座り込んだ。