あの音をもう1度

確かに、楽兄に倒れたことがバレたら・・・・・大変なことになるねι




「元気そうだし、学校の準備できたら降りてきて」


そう言ってお母さんは部屋から出た。




最後に、



「鈴宮くん。奏のこと、かなり心配そうにしてたわよ」



という、余計な言葉を言い残して。








……本当に意味わかんない。



私はベッドから出て、制服を取り出した。




拒絶反応を見せる私にピアノを弾かそうとしていると思ったら
わざわざ家まで送ってくれたり。


まだ、あいつの正体も真の目的もわからないまま。





部屋を出ると自然と隣の部屋のドアが目に入った。