「え~。つまんないの~」


栞はゆっくり私から離れた。



「だから何もないって言ったのに…」



教室に入ると鈴宮と目があった。


ニコッと笑いかけられたが私はすぐに目を逸らした。




あいつは…昨日のことをどう思っているんだろう?





“キーンコーンカーンコーン”



ちょうどチャイムが鳴ったので私は席についた。



先生は一生懸命話しているが全然、頭に入ってこない。



昨日のことが、ぐるぐると頭の中を回っている。





“トントンッ”



いきなり後ろから肩を叩かれた。




「音梨さん宛てだって」


そう言われて1枚の紙を渡された。