あの音をもう1度



「栞!あのね・・・」

「きゃー!正則サマが日本にいる・・・、また公演してくださるのかしら。どうしよう~!」


1人キャーキャー騒ぎだした。


こうなったら誰にも止められない。





「おい。どうしたんだ?」



「栞ね。気にしないで」



栞はお父さんのファンで、話をするとこんな風になっちゃうんだよね。


今学校なのに、失敗したな。





「そうじゃなくて、奏だよ」



「えっ?」



私?




「なんか元気ないからさ。正則さんと何かあった?」




・・・・



「そ、そんなことないよ!お父さんが急に帰って来たからびっくりしただけ」


そう笑って校内に入った。






ほんと・・・なにもなかったらいいのにね--