----------- -------- 数日後、私はまた走っていた。 でも、そこはあの会場ではなく…国際空港。 「おい!奏、いたぞ」 「ほんと?!」 涼太の指差す方向には、あの人がいた。 「バ、バルトニアさん!!」 私はこれでもかって走って叫んだ。 ハァハァ‥しんどい。 でも、間に合った! 「か、奏ちゃん…。涼太くんも」 バルトニアさんは予想外という表情で目を見開いた。 その手にはチケット、もう片方にはスーツケース。 なにも聞かなくても、それは確実だった。