やっぱり…ι



栞は吹奏楽部に入っていて担当がトランペット。

星條の吹奏楽部は有名で練習がハード。だからつまづくとよく私に頼みにくる。



本当は断りたいけど栞に弱いんだよね~




「仕方ないなぁ。その代わり今度何か奢ってよ!」


「やったぁ~。ありがとう!
奏!」



素直に喜んでいる栞。


本当に可愛い。




「にしても私でいいの?私みたいな普通の女子高生に頼んで…」



私、帰宅部なのに…



「もちろんっ!だって奏の教え方上手だしわかりやすいし♪

あと…奏は普通の女子高生じゃないでしょ!♪」



…そう。

私は普通の女子高生だと思ってるけど、本当は違うと思う。



けど、それは……





「栞、間違ってる。
“私”じゃなくて“家族”が、でしょ?」