「…クラスの奴に聞いたんだ。最近、奏がこの辺によく来てるって。詩乃さんに聞いたら夜に帰ってくるって聞いたから」




っ・・・





「・・・騙してたんだな」





その言葉が胸に刺さった。






「っ!ち、違うよっ!涼太」



「なにが違うんだよ!」


涼太は悲しいそうな目をしていた。





・・・涼太の言ったことは間違いじゃない。


私がどう考えたとはいえ、嘘をついてバルトニアさんのところに来ていたことには違いない。



でも・・・





「違うの・・・ただ、私は…涼太に迷惑をかけたくなくて…」


ポロポロ…とこらえきれない涙が流れた。