―――――――――… ―――――――…… 「涼太!」 朝の音楽室。 昨日、メールで「話がある」といって涼太を呼び出したのだ。 「はよ、奏。どうしたんだ?」 「あ、あのね!曲目決まったの!」 「えっ?マジ?」 信じられないと言いたげに目を開く涼太に、昨日バルトニアさんにもらった楽譜を見せた。 涼太がそれをペラペラと目を通す。 「・・・すげー。すげーよ、奏!これならバッチリだ。どうやって見つけたんだ?」 「え、えっと・・・楽兄に!楽兄が教えてくれたの」