手渡された包みを大事に抱えて、なんとなく、あの男の子は喜多の事が好きなんじゃないかといろいろ妄想しながら半分くらい帰った頃だろうか。がさがさっと脇の茂みで音がした。驚いて幸姫が足を止めると、どさっという音とともに、1人の男の人が倒れてきた。
「な…なになに!?」
見た感じ、普通の人には見えない格好をしている。全身真っ黒で、まるで忍者ですといわんばかりの格好に、幸姫は顔がひきつった。
「マジでこの時代って忍者とかいたんだ」
はぁ、と関心していると、どこかから、走ってくる足音が聞こえてきた。
「…娘、その男をこちらに渡してもらおうか」
「へ?」
足音が聞こえたと同時くらいに、突如目の前に2人組が現れた。顔は頭巾で隠れていてよくみえないが、声は低くどうやら一人は男のようだ。
「えーっと…なんか状況がよく飲み込めないんだけど」
少し困惑した表情で2人組みと倒れこんでいる男の人とを交互に見る。
「どけ」
男に言われて、幸姫は少しむっとする。
「…よくわかんないけどヤダ」
幸姫はそう言って、倒れていた男の人を抱き起こす。
うそ…血が……
黒い服で気づかなかったが、血がどうやらべったりと染み付いているようで、幸姫の着物にところどころ紅いシミが付いた。
「な…なになに!?」
見た感じ、普通の人には見えない格好をしている。全身真っ黒で、まるで忍者ですといわんばかりの格好に、幸姫は顔がひきつった。
「マジでこの時代って忍者とかいたんだ」
はぁ、と関心していると、どこかから、走ってくる足音が聞こえてきた。
「…娘、その男をこちらに渡してもらおうか」
「へ?」
足音が聞こえたと同時くらいに、突如目の前に2人組が現れた。顔は頭巾で隠れていてよくみえないが、声は低くどうやら一人は男のようだ。
「えーっと…なんか状況がよく飲み込めないんだけど」
少し困惑した表情で2人組みと倒れこんでいる男の人とを交互に見る。
「どけ」
男に言われて、幸姫は少しむっとする。
「…よくわかんないけどヤダ」
幸姫はそう言って、倒れていた男の人を抱き起こす。
うそ…血が……
黒い服で気づかなかったが、血がどうやらべったりと染み付いているようで、幸姫の着物にところどころ紅いシミが付いた。


