陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

「すみませー…」

とんとん、とドアを叩いたと同時にバン!と扉が大きな音を立てて開き、中から男の人が2・3人、悲鳴を上げながら逃げ出てきた。

「おとといきやがれこのすっとこどっこいが!」

ものすごい剣幕で、男の子が一人、家から出てきた。幸姫がビックリしてその場で硬直していると、男の子が幸姫に気づき、ぎろりとにらみつけてきた。

「なんだてめー」

「あ、あの。喜多さんにお使い頼まれて…」

「あぁ?」

幸姫の言葉に、男の子は眉間にしわを寄せ、怪訝そうな顔で近づいてきた。

「これ、渡せって…」

喜多に渡された包みを、幸姫は男の子に渡した。男の子はそれを受け取り、しばらく見やった後、ふん、と鼻を鳴らすと、家の中へと入っていった。

「え?あの…」

どうしたらいいのかと幸姫が困惑していると、中から怒声が鳴り響いた。

「用があんならとっとと入りやがれ!」

「はいぃ!」

幸姫は慌てて家の中へと入っていった。中に入ると、そこかしこに簪が置かれていた。

「わぁ…すごい」

自分のいた時代でも、簪は確かにあったが、そうはいっても髪を止める道具として使っている人間は少なく、幸姫自信もそうそうお目にかかったことがなかった。

「ちょっと待ってな。今用意する」

男の子がそう言って奥へと引っ込むのを見て、幸姫ははーい、と返事をしながら、並べてある簪をじぃっと見て回った。