陽のあたる場所で 〜戦国遊戯３〜

幸姫の手を握っていた大きな手が、不意に離れた。
幸姫がふっと目を開けた瞬間。
その大きな手は、幸姫の頭に周りると、優しく自分の方へと寄せてきた。

「…あ、あの…？」

政宗の行動の意味がわからずにいると、抱き締めてくる腕に少し、力が入った。

「もう、渡さぬ」

「…は？」

政宗の言葉に、幸姫が首を傾げると、政宗は苦笑しながら、抱きしめていた腕の力を弛めた。