陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

「うぃ~…」

喜多に傷の手当てをして貰った後、泥だらけになっていた事もあり、お風呂に入ってしまいなさいと、風呂場に放り込まれた。

自分の今、おかれている状況を、湯船に浸かりながら考えてみる。


とにかく、私はお母さんと一緒に仙台に旅行に来てた。
で、姉滝に落っこちた。
そしたら、なんか変な世界にやって来て、伊達政宗の納めている奥州に今はいる。
夢だと思ってた(というか思いたかった)けど、たぶんそうじゃなくて、これは現実に起きてることだと思う。


ちゃぷん、と、お湯に浸かって少しひりひりと痛む傷を擦った。


夢の中なのに、こんなに痛いって感覚がはっきりとしてるんだもん。
たぶん、これは現実。
今、ココで殺されたりしたら、きっと。

私は死んじゃう。



はぁ、と溜息をつきながらざぶん、とお湯の中に頭まで浸かった。