陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

本当は、まだ夢の続きにいるんじゃないかな。
だって、自分に似てるって人物がいて、しかもその人の名前がお母さんとおんなじなんて…


あの後、喜多に一喝されて、朝食をとり、小十郎と政宗様は城に戻った。
喜多もお勤めがあると、屋敷を出るということだったので、幸姫はもう一度姉滝へと向かうことにした。


やっぱ変だよね。


姉滝へと向かう道すがら、自動車はおろか、自転車やバイクとすらすれ違うことがなかった。

すれ違ったといえば、鍬をもった農民風な人たちや、何かを担ぎ、走っていた飛脚っぽい人くらい。

格好も、自分の知っているそれとは違っていて、明らかに昔風な格好だった。

「やっぱりなんか変だよね」

姉滝に到着したので周囲をくまなく探していたのだが、やはり、自分の知っているそれとは違っていて、少しばかり途方にくれていた。