陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

気がつくと、うっすらと障子越しに光が差し込んできていた。

「………」

頭が働いておらず、どのくらいの時間がたったのかわからなかった。

「気づいたか?」

声がした方を向く。

「あ…お帰り」

ぼぅっとする頭を働かせようと、こめかみをぐりぐりと押さえる。

「…いつ帰ってきたの?」

だが、小太郎は答えない。

「…こた?」


首を傾げると小太郎は黙ったまま、じっと目を見つめながら、ジリジリとにじり寄ってきた。

「えっと…??」

訳がわからず、困惑した表情を浮かべる。

「幸姫、お前は一体、何者なんだ」

「はい?」

問いの意味がわからず、更に困惑する。

「光秀が信長を討つというのはどういう意味だ?」

小太郎の言葉に、一気に血の気が引いた。

「まるでこれから起こる出来事について話しているみたいだった」

小太郎の顔が近づく。
小太郎の息遣いがわかるくらい、近い。