陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

呆然としている幸姫だけが、部屋に残されていた。

一瞬、幸姫の元へ戻ろうと思ったが、幸姫に害を加えられる心配は、今はないと判断し、部屋を出ていった信長の後をつけていくことにした。

部屋に戻った信長は、幸姫から奪い取ったとおぼしき物を眺めていた。


…あれはなんだ?



キラリと光るそれは、一体何のためのものなのかわからなかった。

だが、信長はそれを真剣に眺めていた。

「ふむ…」

信長の手のひらので、チャリッと音を立てるそれは、黒檀の見事な細工の施された箱の中に納められた。

暫く信長がいなくなるのを待ったが、どうやら部屋をでる気配がないので、小太郎は諦めて、部屋へと戻った。