か…帰りたい…
部屋の隅っこの方で、ポツンと膝を抱えて座っていた。
日が完全に落ちたようで、部屋は暗闇に包まれていた。
時折聞こえる梟の鳴き声に、幸姫はびくっと肩を震わせる。
「電気が欲しい」
ポツリと呟いてみたが、また、幸姫は膝に顔を埋めた。
無いよね、やっぱり。
はぁ、と小さくため息をつく。
ぎゅっと膝を抱き締め、幸姫はただひたすらに、小十郎が来るのを待った。
「怖いよ…母さん」
小さい頃、母の帰りを家で待っていたのを思い出した。
すぐに帰ってくる。
そう、自分に言い聞かせながら、待ち続けていた。
「母さんのところに帰りたい」
きっと、心配しているに違いない。
いつも優しくて、厳しくて。
また、泣かせちゃったかもしれない。
ふとそう思い、ため息をついた。
部屋の隅っこの方で、ポツンと膝を抱えて座っていた。
日が完全に落ちたようで、部屋は暗闇に包まれていた。
時折聞こえる梟の鳴き声に、幸姫はびくっと肩を震わせる。
「電気が欲しい」
ポツリと呟いてみたが、また、幸姫は膝に顔を埋めた。
無いよね、やっぱり。
はぁ、と小さくため息をつく。
ぎゅっと膝を抱き締め、幸姫はただひたすらに、小十郎が来るのを待った。
「怖いよ…母さん」
小さい頃、母の帰りを家で待っていたのを思い出した。
すぐに帰ってくる。
そう、自分に言い聞かせながら、待ち続けていた。
「母さんのところに帰りたい」
きっと、心配しているに違いない。
いつも優しくて、厳しくて。
また、泣かせちゃったかもしれない。
ふとそう思い、ため息をついた。


