陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

政宗は、書類と供に、喜多に部屋から追い出された。
部屋に居るのは愛姫と私だけ。


き…気まずい。


愛姫のさっきの口調からして、自分にあまり好意を抱いていないっぽいのはよくわかった。
それにこの雰囲気。
耐えられないくらい、寒いこの雰囲気の中で、愛姫はにこにこと笑ったままだ。

「あなた、お名前は?」

聞かれて、慌てて答える。

「こ…幸姫です」

「まぁ、素敵なお名前ね」

そういうと、愛姫は側に寄ってすっと肩を押さえた。

「まだ戦で受けた傷は治っていないのでしょう?無理はせずに、ちゃんと休みなさいな」

そういうと、布団の中に入れられた。

「えと…あの……?」

愛姫来訪の理由が分からず困惑した表情をしていると、くすっと小さく笑って、愛姫は言った。

「政宗様を守ってくださったそうね。この傷も、その時に負ったものだとか。どうしても、お礼が言いたかったの。ありがとう」

そういうと、愛姫は深々と頭を下げた。