陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

ひんやりとした、冷たいものが額に触れた。
その感触に、目が覚める。

「あっ…!!小十郎様、小十郎様!」

パタパタと誰かが叫びながら駈け出して行く音が聞こえた。
ふと横を向くと、頭からボトッと布が落ちた。


…ここは……


見覚えのある部屋。
起き上がろうとした時に、わき腹にまるで電撃でも食らったかのような痛みが走った。

「っつっつっつっ!」

悶えていると、誰かが走ってくる音が聞こえた。

「幸姫、大丈夫か!?」

バシン!と襖が開けられた。
そこには小十郎と、喜多の姿があった。

「あぁ…!よかった、目が覚めたのね!?」

安堵の表情に、目に涙を浮かべながら、喜多が側に駆け寄ってくる。

「本当に、良かったわ!」

顔を両手で覆いながら、喜多は泣きながら言った。

「えっと…?」

状況が飲み込めずにいると、小十郎は苦笑しながら教えてくれた。