陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

政宗の言葉に、一瞬気を取られた。
とその時、脇に鈍い痛みが走った。

「ちぃっ!」

男が刀を武具の上から突き刺してきていた。
幸姫は、痛みに目がくらみ、思わず意識が遠のきそうになったが、なんとか手首に兜金の部分を思い切り振りおろす。

「ぐおっ」

思わず相手の手の力が緩む。そのまま、相手を蹴り飛ばし、距離を取ると、刺さっていた刀を抜き取った。

ぬるりとしたものが、わき腹から出てきているのがわかった。


…やっぱり、これが現実。


ふぅっと息を吐くと、幸姫はまるで手裏剣でも投げるかの様に、持っていた脇差をひゅっと男へ向かって投げた。
そして、男がそれをよけると、同時に走りこんでいた幸姫は男を担ぎあげ、そのまま地面へ向かって投げ飛ばした。

「ぐっ!!」

地面に叩きつけると同時に、幸姫は勢いそのままに、男の胸にそのまま自分の体重を乗せた。
素懸威の上からとはいえ、地面にたたきつけられた衝撃と、女性一人+武具の重さはかなりの威力を発揮したようで、男はそのまま気を失った。