「…名前、知ってたの」
困惑した表情を浮かべて答える。
「行く前に、さちとお兄ちゃんで呼びあう、素性がわからないようにって話してたし、ちゃんとそれを守って小田原では気を付けてた。なのに…」
「信長は知っていたのか、本名を…?」
小太郎に言われて頷いた。
「なんで知ってるのかわかんなくって…しかも、家康が信長からきち人相書きにそっくりって」
「人相書き、だと?」
小十郎は眉間に更に深いシワを作る。
「わ、私もなんでそんなものが出回ってるのかわかんなくって」
じっと2人は幸姫を見つめた。
幸姫は泣きそうになる。
「本当に、わかんないの」
困惑した表情を浮かべて答える。
「行く前に、さちとお兄ちゃんで呼びあう、素性がわからないようにって話してたし、ちゃんとそれを守って小田原では気を付けてた。なのに…」
「信長は知っていたのか、本名を…?」
小太郎に言われて頷いた。
「なんで知ってるのかわかんなくって…しかも、家康が信長からきち人相書きにそっくりって」
「人相書き、だと?」
小十郎は眉間に更に深いシワを作る。
「わ、私もなんでそんなものが出回ってるのかわかんなくって」
じっと2人は幸姫を見つめた。
幸姫は泣きそうになる。
「本当に、わかんないの」


