「成実!?」
突然馬の前に飛び出してきた馬鹿は何者だと思っていたら、自分の見知った相手だったことに驚いた。
「…幸姫はどこだ?」
成実がいる、ということは、幸姫もいるはずだ。
だが、側にはそれらしい人物どころか、人影などなにもない。
「すまん」
成実がいきなり土下座して謝ってきた。
まさか。
「朝になって目が覚めたらいなくなっていたんだ。今もずっと探し回っているんだがみつからん」
頭を下げたまま、成実が言う。
「どこにいるのか、全くわからな」
「黙れ」
政宗は成実がしゃべるのを止めた。
「今すぐに甲斐に行け」
「は?」
「まだ、あの優男は甲斐にいるだろ。真田に会って、幸姫がいなくなったと伝えろ」
政宗の言葉の意味がわからず、困惑した表情の成実に、政宗はもう一度言った。
「甲斐の真田の所へ行けっつってんだ!さっさと行かねぇか!」
政宗の言葉に、弾かれたように成実は走り出した。
突然馬の前に飛び出してきた馬鹿は何者だと思っていたら、自分の見知った相手だったことに驚いた。
「…幸姫はどこだ?」
成実がいる、ということは、幸姫もいるはずだ。
だが、側にはそれらしい人物どころか、人影などなにもない。
「すまん」
成実がいきなり土下座して謝ってきた。
まさか。
「朝になって目が覚めたらいなくなっていたんだ。今もずっと探し回っているんだがみつからん」
頭を下げたまま、成実が言う。
「どこにいるのか、全くわからな」
「黙れ」
政宗は成実がしゃべるのを止めた。
「今すぐに甲斐に行け」
「は?」
「まだ、あの優男は甲斐にいるだろ。真田に会って、幸姫がいなくなったと伝えろ」
政宗の言葉の意味がわからず、困惑した表情の成実に、政宗はもう一度言った。
「甲斐の真田の所へ行けっつってんだ!さっさと行かねぇか!」
政宗の言葉に、弾かれたように成実は走り出した。


