陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

「ところで政宗、この娘はなんだ?」

成実が政宗に聞く。
が。

「頭の固い奴だな、お前は!俺が行くと言っているんだ、文句あるのか!」

「おおいにあります!あなたは、ご自分の立場がわかっていないわけではないでしょう!?」

「だからなんだ。数日、留守にしたくらいでどうにかなるわけじゃねぇだろ」

小十郎とのやり取りに、全く成実の言葉は届いていなかった。

ふと気づくと、呆れ顔でその様子をみている存在に気づき、声をかけた。

「な、あんた、名前は?」

「へっ?あ、初めまして。幸姫と言います」

小さくお辞儀する幸姫に、成実は笑いながら返した。

「初めまして。俺は伊達成実だ。あんた、政宗とはどういう関係なんだ?」

「え?関係なんて特に…あ、政宗さんには雇ってもらってます」

幸姫が答えると、成実は不思議そうな顔をした。

「雇う?」

聞かれて、幸姫はこくんと頷いた。