「…なぁ、あの娘は何者だ?」
成実に問われて、小十郎は動きが止まる。
「政宗のやつが、誰にでも手が早いのは知ってるが、今回みたいに、軍略会議に連れてきたことは一度もない。しかも、だ。まるで存在しないかのように、俺たち家臣に紹介すら無しだ」
そう言って、成実は視線を、小十郎から幸姫へと移した。
「…気にしなくていい。あれは、政宗様の気まぐれで」
「小十郎さん!」
そう言いかけたところで、幸姫が声をかけてきた。
「私が偵察に行ってきてもいいかな!?」
幸姫の言葉に、小十郎は顔をしかめた。
何を今度は、突然言い出すのだ、この娘は…
「駄目に決まっているだろう!」
ピシャリと一言。
が。
「俺は構わねーよ?」
成実が笑いながら答える。
『成実!?』
政宗と小十郎の声がハモった。
「男一人より、女連れの方が敵の目も欺きやすいしな」
な?と同意を求めてくる成実に、幸姫は少し困惑した表情になった。
「え?や、私はそうじゃなくて、一人で」
「お前は残ってろ。俺が幸姫と行って」
「駄目です」
まるでコントのようなやり取りに、成実は思わず吹き出した。
成実に問われて、小十郎は動きが止まる。
「政宗のやつが、誰にでも手が早いのは知ってるが、今回みたいに、軍略会議に連れてきたことは一度もない。しかも、だ。まるで存在しないかのように、俺たち家臣に紹介すら無しだ」
そう言って、成実は視線を、小十郎から幸姫へと移した。
「…気にしなくていい。あれは、政宗様の気まぐれで」
「小十郎さん!」
そう言いかけたところで、幸姫が声をかけてきた。
「私が偵察に行ってきてもいいかな!?」
幸姫の言葉に、小十郎は顔をしかめた。
何を今度は、突然言い出すのだ、この娘は…
「駄目に決まっているだろう!」
ピシャリと一言。
が。
「俺は構わねーよ?」
成実が笑いながら答える。
『成実!?』
政宗と小十郎の声がハモった。
「男一人より、女連れの方が敵の目も欺きやすいしな」
な?と同意を求めてくる成実に、幸姫は少し困惑した表情になった。
「え?や、私はそうじゃなくて、一人で」
「お前は残ってろ。俺が幸姫と行って」
「駄目です」
まるでコントのようなやり取りに、成実は思わず吹き出した。


