「玲子と同じ事を言うのじゃな」
その言葉に、幸姫は固まる。
「さて、妾はお主の問いに答えてやった。次はお主が答える番じゃ」
くいっと顎を持ち上げられた。
幸姫はごくりと唾を飲み込み、答えた。
「…確かに、私の母の名前は玲子です。でも、あなた達の言う、玲子とはきっと別人です」
そうだ。
玲子なんて人間いっぱいいる。
私の名前の方が珍しいもの。
「いや、幸姫の母と、俺達が言う玲子は、同一人物だ」
口を挟んできたのは幸村だった。
「玲子には娘がいる」
どくんと心臓が大きく跳ねた。
「名は…幸姫。幸せの姫と書いて、幸姫。…お前だ」
ふるふると首を横に振る。
「そんなはず、ない」
その言葉に、幸姫は固まる。
「さて、妾はお主の問いに答えてやった。次はお主が答える番じゃ」
くいっと顎を持ち上げられた。
幸姫はごくりと唾を飲み込み、答えた。
「…確かに、私の母の名前は玲子です。でも、あなた達の言う、玲子とはきっと別人です」
そうだ。
玲子なんて人間いっぱいいる。
私の名前の方が珍しいもの。
「いや、幸姫の母と、俺達が言う玲子は、同一人物だ」
口を挟んできたのは幸村だった。
「玲子には娘がいる」
どくんと心臓が大きく跳ねた。
「名は…幸姫。幸せの姫と書いて、幸姫。…お前だ」
ふるふると首を横に振る。
「そんなはず、ない」


