陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

「こんな所におったかえ」

ふと、女の人の声がした。
みるとそこには、とても美しい女性が立っていて、思わず幸姫はその女性に見惚れてしまった。

「貴様…!」

小太郎が敵意をむき出しにして、幸姫をかばうようにして立った。
女性が小太郎の姿を認識すると、ニタリと笑った。

「ほほ、威勢のいい猿がおる。ダンゾー、相手をしておやり」

パン。
手を叩く音が響いたかと思うと、どこからともなく現れた人物と、小太郎はくないを交えていた。

「え…」

驚いて目を丸くする。


いったい、どこから沸いて出てきたの、あの人!?


「ところで玲子。おぬし、今までどこにおった」

「へ?」

くいっと扇子で顎を横に向けられる。
女性と視線が絡む。

吸い込まれそうなほど、大きくて綺麗な黒い瞳に、幸姫は目が逸らせなくなった。