陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

どのくらい走っていただろうか。
まだ昇り始めたばかりだった月も、いつの間にか頭上へと移動し、木々の枝の合間から、3人を照らしていた。


…本当に、一体どこへ行くんだろう。


そう思ったときだった。
林の中を抜け、少し開けた場所に出た。

さわさわと風が吹く中、数名の男の姿があった。

「若」

佐助は短く、そう、声をかけると、走っていた足を緩め、振り返った独りの男性の傍へ行き、跪いた。

ピクリと眉を動かす小太郎。
すぐに足を止め、立ち止まった。

「…こた?」

どうしたのかと声をかけてみるが、返事はない。
ふと、男性が立ち上がったのが視界に入り、視線を男性へと戻した。