陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

佐助についてこいと言われ、そのスピードがあまりにも速いため、幸姫は小太郎におんぶしてもらい、その後を追っていた。

「こた、ごめん」

小さく謝る幸姫。

「気にするな」

こともなげに、息を乱すことなく、佐助の後について走っていく小太郎。

「しかし良かったのか?」

小太郎に言われて、幸姫は言葉に詰まる。


ついさっき会ったばっかりの、しかもそれこそいかにも怪しいですって感じの人なのに。
なんで私、この人は大丈夫って思ったんだろう。


じっと小太郎の前を走る佐助を見つめる。


さっきもあんなだし、パパの屋敷でも突然現れて、パパに怒られてたし。
ぶっちゃけ、大丈夫ではないかもしれない…

…でも。


「…たぶん」

大丈夫なんじゃないか。
そう、確信にも近い思いがあった。

「大丈夫だと思う」

「…分かった」

きっぱりと答える幸姫に、小太郎な短く答えた。