陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜

「…今日もまた、政宗様が来る」

「げ!」

「…げ、とは何だ」

ぎろりと睨まれて、幸姫はあはは、と渇いた笑いを浮かべる。

「そ、それだったら、私、ちょっと出掛けてくるよ!」

「…どこへ」

「う…それは、その」

「散歩だ」

言葉に詰まっていると、庭の方から声がした。

「こた!お帰り!」

「あぁ、今戻った。それより、伊達がここにくるのか?」

「…そうだ」

面倒くさそうに頷く小十郎を見て、小太郎はなら、と幸姫に手を差し出した。

「俺は居ない方がいいだろう。それに…どうやら幸姫も居ないほうがいいようだ」

「え?」

小太郎の言葉に、幸姫が首を傾げる。
小十郎はチッと小さく舌打ちをしながらも、小さく頷いた。