喜多は、幸姫の持っていた風呂敷を手に取り、中身を確認する。ふぅ、と、少しだけ安堵したようにため息をつくと、喜多はすっと幸姫の前に座った。
「とりあえず、風呂敷の中身は問題ないようです。傷も、破損もないようなので、大事にはならないでしょう」
喜多の言葉に、幸姫はほっと胸をなでおろした。
「ですが」
喜多の厳しい声に、幸姫はびくっと肩を震わせた。
「まずはこの血。いったい、何があったというのですか。幸姫殿の血ではないようですが…」
言われて幸姫は、順を追って説明していく。
道端で突然、、小太郎が倒れこんだところに遭遇したこと。その小太郎が、何者かに追われていたこと。何とかそいつらを追っ払って、小太郎を屋敷に連れて戻ったこと。そして、手当てをして、幸姫の部屋で寝かせていること。
「本当にごめんなさい。でも、どうしても見捨てるなんてできなかったから」
幸姫の言葉に、喜多は小さなため息をついた。
「連れてきてしまったものは仕方がありません。しばらくは屋敷で療養をすればよいでしょう」
「あ…ありがとうございます!」
目を輝かせながらお礼を言うと、喜多はにっこりと笑って答えた。
「その代わり。幸姫殿には働いていただきます」
「へ?」
きょとんとした顔をする幸姫に、喜多はまた、にっこりと微笑み返した。
「とりあえず、風呂敷の中身は問題ないようです。傷も、破損もないようなので、大事にはならないでしょう」
喜多の言葉に、幸姫はほっと胸をなでおろした。
「ですが」
喜多の厳しい声に、幸姫はびくっと肩を震わせた。
「まずはこの血。いったい、何があったというのですか。幸姫殿の血ではないようですが…」
言われて幸姫は、順を追って説明していく。
道端で突然、、小太郎が倒れこんだところに遭遇したこと。その小太郎が、何者かに追われていたこと。何とかそいつらを追っ払って、小太郎を屋敷に連れて戻ったこと。そして、手当てをして、幸姫の部屋で寝かせていること。
「本当にごめんなさい。でも、どうしても見捨てるなんてできなかったから」
幸姫の言葉に、喜多は小さなため息をついた。
「連れてきてしまったものは仕方がありません。しばらくは屋敷で療養をすればよいでしょう」
「あ…ありがとうございます!」
目を輝かせながらお礼を言うと、喜多はにっこりと笑って答えた。
「その代わり。幸姫殿には働いていただきます」
「へ?」
きょとんとした顔をする幸姫に、喜多はまた、にっこりと微笑み返した。


