「いいよ。期待して」 「はっ!?」 彼は目を見開いて、私をまた、まじまじと見た。 「マジで?」 「うん、ガチで。 彼女がいると思って落ち込んだのは、 加納くんが好きだから。」 そう言うと、 彼は少し唖然とした後に 眉尻をさげて、笑って右手を差し出した。 私がその手を取ると、 彼はそのまま本棚の影になっている所へ 私を力強く引き寄せた…。 fin