あたしは、慌てて下を向いて棚に置いてあるイルカのぬいぐるみを手に取り抱きしめた。 フワフワしたちょうどいい硬さの感触を感じながら 落ち着け。あたし!と自分に言い聞かせる。 先輩はズルイ。 先輩の何もかもが、ズルイぐらいにあたしの心をギュッて掴んで放してくれない。 ドンドン先輩の事が好きになる。 苦しいぐらいに…好きになるよ。