壊れかけた私たち





「……おしまいって?」




怯えた目をした凌介を
しっかり見て







「……凌介

もう終わりにしよう」





凌介の目は激しく揺れて
泣きそうな顔をしていた




「………俺とこの関係を?」



「そうだよ」



力強く迷い無く私は答えた


また凌介の顔が歪んだ





「……ごめん

家、帰るわ」




立ち上がり玄関の方へ
向かっている後ろ姿に
何も言えなかった





今までどんだけ凌介を
傷つけていたか考えると
酷く胸が痛んだ




自分が決めたのに
なんだか凌介が遠くに
行ってしまう気がして
怖くなった




_