「ホラ、傘2ツアルヨ」 「え‥」 「アゲル 僕1ツ、キミ1ツ」 「あり‥がと‥」 「ドゥイタシマシテ」 不思議な少年はニッコリと笑って、私にピンクの傘を1つくれた。 もらったばかりの傘を開いて、使ってみる。 「似合ウヨ、キミニ ピンクノ傘」 「へへ‥」 褒められるコトが久しぶりで、嬉しくて私は笑った。 「可愛イ、キミ笑顔」 「え?」 「笑ッテ、笑ッテ」 今できる、満面の笑みを少年に向けた。 すると少年はニッコリ笑って、また「可愛イ」って言ってくれた。