私にはそれを消すことも、自分の名前に書き換えることもできなかった。
きっと現実でもそう。
2人の仲を引き裂くことも、私が彼と恋人になることもできない。
いっそのこと、今日がなかったらよかったのに。
そうしたら相合傘に気づくことなく林君のこんなに近くにいることもなかったのに。
知りたくなかった、近づけないのならば。
関わりたくなかった、この関係が変わらないのならば。
どうして知ってしまったの?
どうして近づいてしまったの?
知らなければ、近づかなければ私はこんな思いをせずにすんだ?
後悔ばかりが押し寄せて、胸が苦しくなった。
けれどこれは夢でもないし、私の妄想でもない。
現実なのだ。
ああ、どうしよう。
何だか無性に泣きたくなった。
